冬は雪に埋まっているので、道具さえそろっていれば、簡単に歩ける
低温・積雪のため、地面がフラットになります。夏場は岩がゴロゴロしているところやブッシュ帯(藪)も
雪に覆われており、むしろ夏より歩きやすくなっていることがあります。
冷気で肌がピンと張りつめたような雪山独特の空気感を味わってみてください。
アクティビティが楽しめる
冬の雪山はアイスクライミング、スキー、スノーシューイングなど様々なアクティビティが楽しめます。
初心者向けの冬山
●八ヶ岳(百名山)
初心者向けの冬山の有名どころです。目的地までのアプローチが短時間なので、いきなり冬山を楽しめます。
●武奈ヶ岳(二百名山)
道具さえ揃えれば簡単に登ることができます。
頂上付近は森林限界を超えており、冬山の練習にはぴったりの山です。
冬山登山にはアイゼン、スノーシュー、わかん等さまざまな道具が必要になります。
アイゼン
凍った地面を歩く時のすべり止めの役割をし、
雪面が固いときに必要です。4本爪より6本爪の方が
爪が雪にしっかりとくい込むため、安定感があります。
傾斜のきつい場面、クライミング要素のある所では、
前爪付きの10本以上のアイゼンが必要になります。
最近はチェーンアイゼンも人気です。
スノーシュー
雪に脚が沈むのを防ぐ役割があります。
雪面が柔らかいときに必要となり、1日中雪の上を歩く
場合に使用します。
スノーシューイングで履く靴は、アイゼンの使用を
考慮してソールの硬いものを選びましょう。
わかん
雪に脚が沈むのを防ぐ役割があります。
スノーシューより浮力は弱いですが軽量です。
深雪歩行が少ない場合や、急斜面の登り降りが多い
登山に便利です。
ピッケル
持っているだけでもバランスが取れて歩きやすくなり
ます。地面に刺して手すりのような手がかりにするこ
とができます。(ストックは柔らかいので、ピッケル
のほうが刺して支えにできます。)
ストック
手を置いているだけで、ストックに力を逃がすことができるので、足腰にかかる負担を軽減できます。また、上半身の筋肉も歩く際に活用でき、負担を分散させられます。ピッケルより長いので、登攀ではなく歩くのが主体の時に便利です。バスケットは夏は小さいもの、新雪の際は沈まないように大きなものを選ぶと良いです。
冬山ウェアの選び方
冬山でウールに勝るものはなし!!!!
冬山では体表面を濡らさない事が大切です。
雪で濡れてしまうこと、汗で濡れてしまうことで
気化熱により体温が奪われてしまいます。
ウールは外側からの水分を内側まで浸透させること
なく、内側の汗を吸収して体表面に戻すことはない
ので、気化熱で体温の放出を防ぐことができる素材です。
化繊だと気候条件が厳しいと、吸湿速乾機能を持って
いても、機能が追いつかず体温は奪われます。
ポイントはインナーの重ね着と
アウターシェル
インナーはウールのものが良いです。
風雪から身体を守る為のアウターシェルは温度調整の
できる冬用のものがベターです。
ピッケルやアイゼンなどの道具を多く使うため、破れに
くくなっているものが良く、裾や袖口をしっかり止める
ことができ、熱を閉じ込められるものが良いです。
インナーのアンダーレイヤーとミッドレイヤーは、
気温や体温の状況に合わせて2・3枚重ね着してください。
ソックス、手袋、帽子もウールがおすすめ
ソックス
ウール60%以上で混紡のものが良いです。
(肌に接する面がウールであることがポイント)
ウールは防臭機能があるので、2-3日履き続けても臭く
なりません。5本指ソックスできつめのものは血流が
悪くなるので避けた方が良いです。
手袋
ウール素材が良く、特に未脱脂ウールがおすすめです。
(肌に接する面がウールであることがポイント)
ウール手袋も毛の質・密度によって保温力・防湿性が
変わってくるので、数種、数双持っていくのが
ベターです。
帽子
頭からも気化熱は生じます。帽子で守りましょう。
冬山シューズの選び方
シューズの靴ひもはぎゅっと締めないように。
靴をギュッとしめてしまうと、血流が悪くなり、
足を冷やしてしまいます。ひもは緩めにして、
ストッパーを上手に使い、足にフィットさせると
良いです。
バランスの取りやすい固めの底がおすすめです。
シューズ
かための底を選ぶ方が安定感があります。
vibramの靴底が安心!中でもメガグリップだとより
滑りにくくなっています。
性能・ルックス・お値段と相談しながら好みの
シューズを探しましょう。