沢登りとは
沢登りとは登山道のような決められた道を進むのではなく、
自分たちで沢のルートを決めて進んでいくアクティビティです。
水の中を歩いたり、泳いだり、滝を登ったり下ったり、
時にはトラバースしながら登っていきます。
過去の遡行記録を読んでから行ったとしても、
それ通りに行くことはできないことが沢登りの難しさであり、
楽しさでもあります。
沢登りはその時々に応じた個人の判断が求められる遊びです。
様々な技術力や応用力も必要です。沢登りを始める際には、
一人で行くのではなく、経験者に同行するようにしましょう。
まずは知識や経験を身につけてから、徐々に難易度を上げて
チャレンジしていくのがオススメです。
四季折々楽しめる沢登りですが、暑い夏に水の中に入るのは涼しくて気持ちの良いものです。
自然に囲まれた非日常の環境でスリルを楽しんでみてください!
沢登りを始めるにあたって
まずは山岳会や登山サークル、山岳ガイドを探して
参加しましょう。沢登りには専門的な用語や技術があるので、
経験者の方から学ぶことが大切です。
沢登りには専用の道具が必要です。必要な装備や選び方を
ページの後半でご紹介しているので、
参考にしてみてください!もっと詳しく知りたいという方は
是非お店のスタッフにお声掛けください!!
知識と道具を身に着けたら、後は沢登りを楽しみましょう!!
楽しみ方は人それぞれ!初めて登る沢を自らルートを決めて進んでいくことは、未知の世界を冒険するようでワクワクする
ことでしょう。一度登った沢を再び登って、表情の違いを感じるも良し、冬にだけ光が差し込んで赤く見える
「鈴鹿白滝谷のアカナメ」や雨の日にだけ現れる「隠れ滝」など、レアな絶景を求めて行くのも面白いと思います。
危険を伴う遊びなので、無理は禁物です!自分の体力と技量にあわせて沢登りを始めてみてください!!
沢登りに必要な装備
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シューズ
沢登り専用のシューズを使用しましょう。
いくつかシューズの種類がありますが、初心者は同行の経験者と同じ種類の靴を選ぶのがベストです。<フェルト底の沢靴>
ヌメリや苔むした場所でも滑りにくいシューズです。
ただし、土の上を歩く際にはフェルトに土が入り込んで滑りやすくなります。下山用にアプローチシューズの携行が必要です。<ゴム底の沢靴>
ヌメリや苔むした場所ではフェルト底のグリップ力には劣りますが、岩や土の上ではフェルト底よりも快適に歩けます。
<沢タビ>
フェルトやゴムの沢靴より安価なため、コストは抑えられますが、足への負担が大きい靴です。
脚力が必要なため、初心者の方はシューズ型を選ぶことをおすすめします。ソックス&沢用ゲイター
ネオプレーンのソックス・ゲイターをおすすめします。(沢タビの場合は先割れソックス)
ネオプレーン素材は沢の寒さに対してあたためてくれるので、安心して楽しむことができます。
沢用ゲイターは水中の小石が靴に入ってくることを防ぎ、ズボンをまとめて水の抵抗を減らし、歩きやすくしてくれます。
弁慶の泣き所が二重の素材になっているものは、水中で足を守ってくれる役割も果たします!
(水中では岩や川底との距離感をはかるのが難しく、スネをぶつけてしまうことがよくあります。)
冷えによって足をつってしまうこともあるので、冷えへの対策をしっかりと行いましょう。 -
ウェア
初心者向けの沢ではトップスはアンダーウェア+ラッシュガード、ボトムスはサポートタイツに登山用の
ハーフパンツで行動し、雨天時や寒いときにレインウェアを着用します。<アンダーウェア>
ファイントラックの「ドライレイヤー」がおすすめです!
「ベーシック」が基本ですが、冬や寒がりの方は「ウォーム」、真夏の暑いときには「クール」を選びましょう。ファイントラックの「フラッドラッシュ」がおすすめです!
おすすめはファイントラックの「エバーブレスフォトン」ですが、登山用のレインウェアをお持ちであればそちらを
ご使用いただいても構いません。 -
ザック、バックパック
沢登りのザックを選ぶ際は水の抜けやすさがポイントです。
ザック自体がメッシュになっており、濡らさないものはドライバッグに入れて収納します。
※オフィシャルサイトでの取り扱いがないため、店頭にてお買い求めください。ドライバッグ(スタッフザック)
スタッフザックはロールアップタイプと巾着型がありますが、巾着型は中に水が入りやすいため、
ロールアップタイプをおすすめします。
バッグ裏の縫い目から水が入ってこないようにシーム加工されている商品を選ぶと良いです。
空気抜きのある商品とない商品があります。空気が入ったスタッフサックは浮き輪代わりにもなります。
空気抜きのあるバッグにウェア等の圧縮して持ち運びたいものを収納し、空気が逃げないバッグに小物を入れる等、
用途別に使い分けると良いでしょう。 -
その他グッズ
沢登りではヘルメットや登攀具等、安全ために必要な道具があります。
安全に沢登りを楽しむためにも、正しい道具をしっかりと携行しましょう。グローブ
指まで覆われている「フルフィンガー」タイプと指先が出ている「ハーフフィンガー」タイプがあります。
好みで選んでいただいて問題ありませんが、怪我の予防にはフルフィンガータイプをおすすめします。ヘルメット
苔むした場所や濡れている場所は滑りやすく、転倒の恐れがあります。
また、木の枝が顔に当たったりすることもあるので、頭部を守るためにヘルメットは必須です。
女性用はポニーテールを出しやすい形になっているものや、女性らしいソフトなデザインになってるものがあります。頭の形には個人差がありますので、実際に店頭にて被って選ぶのがベストです。
アジアンフィットのヘルメットもございます。店頭では経験豊富なスタッフもサポートさせて頂きます!<プラスチックシェル素材>
初心者の方にはこちらがおすすめです。お手頃価格ですが、少し重いという特徴があります。
<ポリスチレン+ポリカーボネート素材>
縦走登山等にも使用したいという方におすすめです。軽量ですが、プラスチックシェル素材よりは高価です。
虫除けアイテム
蚊・ブヨ・虻の対策には「ハッカ油」がおすすめです。
ヒルの対策には「ヒル下がりのジョニー」という商品がおすすめです。スパッツやシューズに使用するスプレータイプです。登攀具
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【最低限必要なもの】ハーネス・スリング・カラビナ
ハーネス
<パッド付のクライミングハーネス>
安全性抜群ですが、重量が重く、かさも大きいです。
下から履くタイプです。
ロッククライミングにも使用可能です。
山岳会などで沢登りに行く場合におすすめです。<ベルト型のアルパインハーネス>
軽量でコンパクトに収納できます。立ったまま着用できる
ため、足場が不安定な状況でも装着が簡単です。
雪山やマルチピッチのアルパインクライミングでも
使用可能です。ガイドと沢登りに行く場合におすすめです。スリング
120cmのものを2本(最低1本)程度
持っておくと良いでしょう。テープ幅は8mmから
10mmがおすすめです。カラビナ
ゲートロック付きのものを2つ(最低1つ)程度
持っておくと良いでしょう。 -
【上級になると必要になるもの】ビレイ器具・HMS型のカラビナ・アブミ・
ハーケン・ハンマービレイ器具商品を見る
アブミ商品を見る
HMS型のカラビナ商品を見るハーケン
縦用・横用がありますが、兼用のものを選ぶと無難かと
思います。軟鉄製の柔らかいものとクロモリ制の固いものが
あります。ハンマーで岩をたたいて響きによって硬さや
もろさを確認し、どちらを使用するか決定します。ハンマー
沢登りでは沢用のピックの長いハンマーをおすすめします。
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宿泊を伴う沢登りの楽しみ方
沢登りは日帰りだけでなく、泊りがけで楽しむこともできます。
その際には沢の近くでツェルトやタープを張って眠ります。焚き火を囲んで、釣った魚を調理するのも最高です!!
(※宿泊してはいけない場所や釣りをしてはいけない場所もあるので、ルールを確認してから行ってください。)
<宿泊に関して>
寒い季節はテントを使用しますが、温かい季節には荷物を減らすためにツェルトやタープがよく使用されます。
シュラフは通常の登山用のもので問題ありませんが、化繊のものが濡れに強いのでおすすめです。
<焚き火・調理に関して>
沢筋の乾いた枝を集めて、自然に囲まれながら焚き火をすることは沢登りの楽しみの1つです。
焚火は濡れた服を乾かしてくれたり、煙が虫除けにもなります。火を使用しての調理も可能です。
ロッジスタッフのおすすめごはんは、釣った魚のはらわたを取り、そこに塩昆布を詰めて、
焚き火であぶり焼きをする調理です。沢登りでも汗をかくので、塩分とミネラル補給にぴったり!!
沢登りの先輩に教えていただきました!
焚き火での調理はハンドルが上についている吊り下げタイプが最適です。
樹脂ハンドルタイプは熱で溶けてしまうので焚き火調理にはおすすめしません。
まとめ
沢登りは自由度の高い山遊びです!知識や技術を身に付けていくと遊び方は無限大だと思います。
思い切って沢登りの世界に飛び込んでみませんか??
これから沢登りを始めてみようという方も、すでに楽しんでいるという方も、
適切な道具と知識で安全に自然を満喫しましょう!!!